ラ・ドルチェ・ヴィータ
今回は、 “ラ・ドルチェ・ヴィータ”(ゴンドラナ美味菓子杯)シリーズから、いくつか新作をご紹介します。
世界中の腕利きの菓子職人や、そのお菓子ができあがるエピソードが、一点ものの七宝となりました。
小さなおはなしとともにお楽しみください。 “ラ・ドルチェ・ヴィータ” についてはこちら。
こぐまのリゴドン size :(上)41×29mm (下)47×23mm / material : 銅、七宝 ( 2010 )
サラマンドルのウー・ア・ラ・ネージュ size :(上)38×29mm (下)30×35mm / material : 銅、七宝 ( 2010 )
ペ・ド・ノンヌとスピール・ド・ノンヌのふんわり菓子 size :(上)48×27mm (下)46×32mm / material : 銅、七宝 ( 2010 )
ブリア・サバランのシュルプリーズ size :(上)29×43mm (下)54×28mm / material : 銅、七宝 ( 2010 )
うさぎ軒の七宝餅 size :(上)42×42mm (下)49×25mm / material : 銅、七宝 ( 2010 )
ポールのオーロラ・ア・ラ・ネージュ size :(上)41×29mm (下)42×43mm / material : 銅、七宝 ( 2010 )
フロニャルドのクラフティ size :(上)43×32mm (下)42×43mm / material : 銅、七宝 ( 2010 )
フォレ・ノワール size :(左)34×22mm (中)16×33mm (右)42×30mm / material : 銅、七宝 ( 2010 )
Clafoutis du Flognarde
“フロニャルドのクラフティ”は、
バターたっぷりの生地に、
クリームをたっぷり流し込んで
こんがり焼いたもの。
上質のバターと濃厚なクリームが
自信の一品です。
あえて果物を入れていない潔さ、
自慢の嗅覚と舌で選びだした素材。
この味で、フロニャルドの名を
世界に知らしめることは
間違いないでしょう。
Rigodon de l'ours
“こぐまのリゴドン”は、
ゴンドラナ南部のお祭りで
偶然生まれたお菓子です。
お祭りの踊りの最中に、
いきおい余ったこぐまのブリオッシュが、
ミルクにトプンッ!
そんなことおかまいなしで、
そのままパクンッ!
なんとも言えない、口どけのよさ!
みんなまねして、
ミルクにトプンッ!
そのままパクンッ!
踊りながら生まれたお菓子は、
世界広しといえども
“こぐまのリゴドン”だけ。
みなさんも、ぜひ踊りながら、
トプンッ!パクンッ!
Oeufs a la neige
サラマンドル※の大事な卵、
コロコロコロッと転がった。
サラマンドルはびっくり仰天、
大事な卵はパッカリ割れた。
泡立った卵、こんがり焼けた。
黄身はトローリ、閉じ込められた。
サラマンドルは大泣きし、
大粒の涙がポロポロ落ちた。
涙でコーティングされた
サラマンドルの卵、
ほんのりしょっぱく、甘辛い。
口の中でとろけるこんがりお菓子、
“ウー・ア・ラ・ネージュ”となりました。
※サラマンドルは、ものすごく低体温なので、卵をかえすために火の中に巣を作ります。それゆえ、“火とかげ”とも言われています。
Pet de nonne et Soupir de nonne
ゴンドラナの端っこに、
食道楽のノンヌ姉妹が暮らしていました。
「何かおいしいものはないかしら?」
と言っては、ふたりでため息をつき、
おいしいものを食べると興奮して、
ふたりでプップップッと
おならを出してしまいます。
そんなふたりの
ため息から生まれたお菓子は、
おならが出るほどおいしい!?
ふんわり、ちいさな、
まあるいお菓子です。
La surprise du Brillat Savarin
「どんなものを食べているか
言ってみたまえ。
君がどんな人であるか
当ててみせよう」
という名言で有名すぎる
この巨匠が今回参加したのは、
前回のムームー人のロールケーキに
感銘を受けたからだとか。
目玉ということで、
何が登場するかは秘密です。
※驚き。お客さまに驚きを与えるように作ったもののこと。
※
※2 二羽のひわが見つけたチョコのなる木のこと。
Aurore a la neige
ゴンドラナの北端に住んでいるポールは、
流れ星を集めるのが大好き。
ある晩、氷点下の中、
ポールは流れ星を追っていました。
流れ星の行方に夢中になっていると
突然、空一面にブワッとオーロラが現れ
降ってきたのです。ポールは樹氷を
降ってくるオーロラに向かって
くるくると回しました。
ふわふわとオーロラは巻きつき、
不思議な綿菓子ができました。
食べると、口の中でひんやり溶ける、
“オーロラ・ア・ラ・ネージュ”です。