作品情報:
ドイツの古城、ハイデルベルグ城です。
ツアー中、西庭からふと奥を見たときに、本館へ続く橋とさらに奥の弾薬庫方面が目に入り、写真を撮っておきました。
橋の門近くに堀へ下りる階段があって気になりましたが時間が取れず残念。
この時は小雨で、赤茶色の石材の色が鮮やかでした。
ぜひ晴れているときに! と思ったら、二度目の訪問は雨上がり直後の曇りで、やはり似たような色の景色に。
ツアーで訪れたので探検する時間はありませんでしたが、お絵かきポイントがたくさんある予感がするので、次こそは……。
追記:
ハイデルベルグ城のお絵かきポイントですが、城本体を描くよりも、城から見る眼下の景色のほうが面白そうです。
特に城へ登ってくる最中には、昔の貴族の館か、はたまたごく小さい城かと思えるような家が幾つもあります。
これらは城から見る場合、城の川方面テラスではなく、
開放的な庭テラス方向や駐車場への道の高台付近から見ることができます。
川方面のテラスから見る場合は川に向かって左手の方向に集中しています。
使用画材:
絵の具:
ヌーベルプチカラー
ホルべイン
紙:
B6画用紙(図形印刷)
筆:
ミニリセーブル4号(ホルべイン)
制作ポイント:
今回は特にメインを一つ決めるのではなく、全体をひっくるめて一つのイメージで描きました。
実際にはやはり正面に来る橋に目が行くので、左右の城門と橋の繋がりが重要なモチーフであることは確かです。
曇りなので明確な明暗がありませんが、濡れているので全体的に色が濃く艶やかに見えます。
厳密にはレンガではないのですが、レンガ色の壁面が美しい城です。
奥の山方面へ続いていく堀と道(右城門の陰で見えません)があるので、
奥方向への広がりというかつながりが感じられます。
曇りなので明確な明暗はあまりありませんが、雨で濡れているので色合いは思っている以上に鮮やかです。
レンガは赤茶色をベースに置き、ところどころ色味に変化を持たせます。
機械的なタイル張りではないので、レンガを一つ一つきっちりと四角で描くことはしません。
明確な明暗はないと書きましたが、唯一の例外が堀の奥で、
このように日光のあるなしにかかわらず暗いようなところは思い切って暗くします。
このおかげで曇った景色にメリハリがつきました。
現地で撮ってきた写真を元に描いていますが、写真が若干ぼやけているので細部の描写は適当です。
もっとも、雰囲気が出ればいいのでその程度で十分なのですが。
手前の木が構図を決めるポイントの一つになっている気がします。
何せ橋を隠してしまうので、省略する方も多いと思うのです。
確かになくても違和感なさそうですが、描いたほうが面白味が出る気がします。
日本の街並みを描くときに電信柱を描くかどうか迷う、そんな感じでしょうか。
※この作品は制作手順を公開しています。 【制作の手順はこちら】