〜Le Monde〜 水彩風景画の簡単な描き方
menu


TOP> 描き方講座>着色のコツ>絵の具の溶き方


絵の具の溶き方:


絵の具を溶く時、あるいは色を作る際、どうやっていますか?
柔らかい絵の具をたっぷりパレットに広げ、そこへ水を足していく……多い手法です。
幼稚園や小学校の図工でこうに習った方も多いことと思います。
ですが、これこそまず初めに失敗しやすいところ。
いい感じに色が作れたのにいざ塗ってみたら色が濃くてベッタリしていたなんてことがありませんか?


色の作り方の基本は逆です。
パレットにたっぷりと水を伸ばし、そこへ少量ずつ、筆先に付くか付かないか程度のわずかな絵の具を足していきます。
これだけで濃い絵の具をベッタリ塗ってしまうハプニングが避けられます。


1.まずパレットに水を広げて……
絵の具の溶き方1


2.筆先にわずかに絵の具をつけ……
絵の具の溶き方2


3.水と馴染ませる
絵の具の溶き方3


以上のように、絵の具というよりも【色のついた水】というくらいに薄く作ります。



絵の具の着け過ぎを避ける方法:


濃くしようと思っていなくても溶いてみたら絵の具が濃かった。
これは溶く前の絵の具を取った時に、筆に絵の具が付き過ぎているのが原因。
絵の具が筆に付きすぎてしまうなら最初から付きすぎないようにしてしまうのも手です。
絵の具が付きすぎるのは絵の具が柔らかいため。
生の絵の具、いわゆるチューブ絵具でありがちです。
しかし固形絵の具なら水で塗らした筆先でわずかに溶かして使うため、絵の具が付きすぎる心配がありません。
チューブの生絵の具しかない場合、パレットに絵の具を絞ったらそのまま干からびさせれば簡単に固形絵の具が作れます。


【補足1】
筆には毛色が白い筆(日本画用に多い)と茶色い筆があります。
茶色の筆を使う場合、絵の具を溶こうと筆先で絵の具を取った時に絵の具の色がはっきりとわかる場合は付け過ぎです。
パッと見たときに筆に絵の具が付いているのか付いていないのかわからないくらいでちょうど良いと思ってください。
特に固形絵の具で筆の色が変わるほどだったら確実に付け過ぎです。


【補足2】
固形絵の具を使う場合(生絵の具を乾燥させて使う場合も含む)の絵の具の溶き方ですが、 水で十分濡らした筆先で絵の具の硬い表面を撫でます。
一方通行にさっと筆先で撫でる感じです。
ごしごしこすってはいけません。
こすると絵の具を削ってしまうために絵の具の付け過ぎになりますし、デリケートな筆の場合は穂先を傷めることにもなります。
何度か撫でてみてまだ足りないと思ったらまた撫でる。その繰り返しです。


なお、固形絵の具にしろ乾燥させて固めた絵の具にしろ、描画時間が長いとどうしても水分に触れる時間が長くなり、 ふやけて柔らかくなります。
もちろん問題なく使えますが、その場合は生絵の具と同じく絵の具が筆にベッタリとついてしまう危険性が高くなりますので、 より慎重に加減してください。



絵の具が濃すぎかな? という目安:


以下の場合は絵の具が濃すぎる可能性が高いです。


・溶いて広げた絵の具に泡が立つ
・絵の具に透明感がない
・絵の具がざらざらする
・溶いた絵の具が付いた筆を水入れに入れると、色が水面にはっきりとしたマーブルのようになるかそのまま沈む。



失敗しやすい方法を教わってしまった:


幼稚園か小学校でこんな教わり方をしませんでしたか?


・絵の具はパレットの広い面でたくさん作る
・絵の具を広い面にとったらそこへ筆で水を足していく
・パレットに広げた色はしっかり混ぜる
・途中で色を足すと色が変わってしまうので最初にたくさんの絵の具を作っておく


この教えに真面目に従うと、どうしても最初に大量の濃い絵の具を作ってしまいがちに。
パレットの上で泡がたつほど混ぜ合わせていたら絵の具が濃い証拠。
こうなってしまったらパレットをふき取って最初から作り直しましょう。
ここまでいくと大量の水をいくら加えても水が足りません。


広い快晴の空やまっ平らな平原を描くならともかく、通常は同じ色を大量に作る必要はほとんどありません。
水彩画の醍醐味は色の変化、色ムラ、濃淡です。
少量ずつ色を作っていくとどうしても色が変化してしまいますが、それでいいのです。
変化のない色を真っ平らに塗るのでは塗り絵になってしまいます。


また、色はパレットの上で完成させてもあまり意味がありません。
紙の上に乗って初めて効果を発揮します。
紙の上で水分や隣の色とまじりあってようやく本来の色になります。
(なお、濡れている時と乾燥した時でもなんとなく濃さに違いが出ます)
思い通りの色にならないことが多いですが、それもまた良し、です。
むしろ最終的な紙の上の色まで想像してパレット上の色を調整できるようにすると良いでしょう。



サイトTOP

描き方講座TOP

着色のコツTOP


ひとことメッセージ



  
Le Monde 2009-2015 (c)