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水彩画を描いてみよう4 |
〜風景画 遠景〜
今回は左の絵を描く過程を紹介します。 ※今回は構図取り(下描き)から完成まで全工程を公開します。 |
使用画材: ※ターナーはサップグリーン1色のみ使用 |
1.構図・描く位置を決める。
横に広がるパノラマのような風景なので紙方向は横にします。 ※ここではわかりやすいように色つきで処理していますが、実際は鉛筆で薄く書いてあるだけです。 |
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水平の位置: | |||||
2.パーツの大まかな場所を取る
紙の垂直水平と構図の水平の目安を付けたら、絵の中で目印となる部品の位置を取ります。 |
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絵の地平線ですが若干左が下がっています。 | |||||
3.目安を元に全体をざっくり配置する
各パーツの目安を付けたら、それに沿いつつ、全体のバランスも見ながら大雑把に各部分を配置します。 |
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実際に下描きを紙に入れるかどうかはともかく、せめて頭の中ででもこれを確認しないでいきなり描き始めると、 描き進めていくうちにズレがどんどん大きくなって修正が大変になりがち。 | |||||
4.描写を始める
画面全体の配置が決まったら絵を描き始めます。 |
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画面左上方向から構図の広がりに沿って描いていきます。
ここでは川と道路が目安の線となっています。 | |||||
5.全体に描きこむ
紙全体にある程度描き込みます。 |
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町の遠景は基本的に建物を一つ一つ描くのではなく、建物の集まった区画を一つの塊として描くのが楽。
手前右の木の茂みですが、実際は伐採されて太い枝だけがにょきりと露出している痛々しい姿。 | |||||
6.色塗りを始める 画面の遠くから色を付け始めます。
※空の上など、左の画像で不自然にグレーの部分は絵をパソコンに取り込んだ際の変色です。 |
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極薄い青を空全体と地平線付近まで広げます(この段階では雲の部分は白く塗り残しておきます)。
空(左方向):ウルトラマリン | |||||
7.中景(屋根)に色を付ける
この絵の特徴の一つである街並みの屋根に色を乗せます。 |
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屋根:クリムソンレーキ+イエローオーカー+バーントシェンナー | |||||
8.近景(木立)に色を付ける
手前に木立がありますが、今回の絵は全体で一つの絵であり、どちらかというと遠景がメインなので、
珍しく近景を細かく描く必要はありません。 |
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木立: | |||||
9.画面全体に色を付ける
ある程度描きこめたら全体に色を置きます。 |
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壁面: 拡大:ドーム以外の屋根の適当さ加減。 拡大:川の着色。 ウルトラマリンを極薄く延ばし、街並みが映っている付近にイエローオーカー系の色を乗せてなじませる。 濡れているうちに色を重ね、ぼかす。 基本的に水の色の濃さは空と同程度。 | |||||
10.影を付ける
全体の様子を見ながらところどころに影を乗せます。 |
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比較:影を付ける前。悪くはないが淡白な感じ。 ドーム付近拡大:影を付ける前。 影を付けてみた。影は少しだけでいい。 ※他に影を付けたのは橋と手前の木立。
影の色: | |||||
完成:
いかにも絵になる風景というのは絵にしにくいのですが、そこそこ絵になったようです。 | |||||
上手そうに見せるには 【ライン上(状)に配置する】
厳密な一点透視の手法は取っていないものの、消失点が左奥に位置することは頭の中で想像しながら描きます。 【細かく描かない】
点のように小さい建物がぎっしり並ぶような風景は、
細密描写でもない限り、思い切って省いて描きます。 |
プロフィール |
H.N:ら・もーんと
イラスト・水彩画・音楽鑑賞出身地:北関東 年齢:大台突入 趣味: 楽器演奏・旅行・読書・創作 ゲーム・パソコン ……と、居眠り♪ |
お気楽ずぼらな上に、体力ナシでほとんど家にこもりっきりなので、家の中でも出来る趣味などを、
無理しない範囲でのんびりと紹介していきたいと思います。
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